熱中症の発生が多いのは意外な場所だった~夏の住まいの温熱環境を考える(後編)

健康で快適に暮らすための夏の「住まいの温熱環境」を考えるをテーマにお届けします。今回は後編です。

これから迎える夏本番、昔より暑い日が多くなっていると感じている方はいませんか?
「日本」と「住まい」の現状をデータから紐解きます。

熱中症の発生現場は・・・?

近年、夏になると熱中症に関する情報をよく耳にします。
熱中症は夏の強い陽射しの下での激しい運動や作業中に起こるものと思われがちですが、実は、熱中症が発生する場所で最も多いのは、意外な場所でした。

出典:厚生労働省大臣官房統計情報部「平成27年我が国の人口動態‐平成25年までの動向‐」

熱中症死亡者数の発生場所をみてみると、住居が46.9%とダントツで最も多い比率となっていました。

高齢者に要注意

また住居内死亡者のうち、77.6%が65歳以上となっています。高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下しており、暑さに対する体の調整機能も低下していると言われています。高齢者の方は特に熱中症への注意が必要です。

家の中の熱中症を防ぐには?

熱中症予防の一つとして、住まいの温熱環境を良くして、暑い温湿度の室内環境にならないように配慮することが重要です。

すぐにできる熱中症対策としては下記のことが推奨されています(出典:厚生労働省、消防庁HP)

  • 部屋の温度をこまめにチェック!(普段過ごす部屋に温度計を置くことをお奨めします)
  • 室温28℃を超えないように、エアコンや扇風機を上手に使って温度調整をする
  • 室温が上がりにくい室内環境の確保(こまめな換気、遮光カーテン、すだれ、打ち水など)
  • のどが渇かなくてもこまめに水分補給!
  • WBGT値(*)の測定をする

(*)WBGT値とは、気温、湿度、輻射熱から算出される暑さ指数で、熱中症予防のために運動や作業の強度に応じた基準値が定められています。環境省熱中症予防サイトで、各地域のWBGT値の実測と予測値がわかります。http://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php
(出典:厚生労働省、消防庁HPより)

上記の対策方法の中から、まずは、部屋に温湿度計を置いてみることから始めてはいかがでしょうか。あなたの家のリビングは、帰宅時、団らん時、何℃になっているでしょうか。また寝室の温度は?自分では大丈夫と思っていても、意外に室内が高温多湿になっている可能性があります。現状の家の環境を把握してみてから、エアコンや扇風機を上手に使ったり、すだれなどを用いたりするなど、出来ることから始めて、夏の暑さを乗り切っていきましょう。

壁や窓の断熱性能を高めることも大事

また、住まいづくりやリフォームを検討する際は、壁や窓の断熱性能をしっかりと高めて、住まいの温熱環境を良くしてあげることがとても大切です。そうすることで、日中の暑い外気が、屋根・壁・窓から入ってくることを軽減させ、エアコンの効きが良くなり、室内を快適にすることができます。
(参考:ネオマの家の夏季の実測データ