家事が億劫でない。冬の毎日を暮らしやすくする住まいの温熱環境:調査データ

これから寒い季節がやってきますね。冬になると、暖房の効いた部屋から廊下やトイレ、洗面所に行くのが寒くて嫌だと感じたり、お風呂に入るのにぶるぶる震えてしまったりすることもあるのではないでしょうか。

快適空間研究所では「あたたかい暮らし研究会」(*1)において、冬の生活行動や暮らしの関係、住まいの温熱環境の実態と満足度について、アンケート調査と訪問調査(*2)を実施しました。

温熱性能が高い住まいは、暮らしやすい

調査データより、高断熱・高気密の温熱性能が高い住まいは、「家事や行動、空間利用での暮らしやすさ」があること、つまり「ムリ・ムダのない」合理的な生活をしていることが見えてきました。今回は、ムリのない生活の暮らしやすさに焦点をあてて紹介します。

温熱性能が高い住まいほど、家事が「億劫でない」から、暮らしやすい!

洗面所やトイレ、廊下といった一般的に暖房をしていない場所は、寒くてその場所での掃除が面倒になりますよね。住まいの温熱性能の違いにより、掃除などの家事に対する負担感にどのような違いがあるのか見てみました。

寒くて家事(料理・掃除・洗濯)が億劫と回答する比率が少ない
  
温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、料理・掃除・洗濯といった家事行動に億劫さを感じる比率が少ないことがわかりました。やはり家の中が寒いと家事を億劫に感じる人が多いのですね。あたたかい住まいでは、そうでない住まいに比べて、家事が精神的な負担にならずに、我慢したり無理(ムリ)したりすることなく行えているようです。

温熱性能が高い住まいほど、お風呂に入るのが辛くないから、暮らしやすい!

冬、寒くて脱衣所で服を脱ぐのがつらいということはありませんか?脱衣所や浴室が寒いと、「ヒートショック」も心配ですよね。

入浴前からお風呂上がりまでの寒さについて調べてみたところ、温熱性能の高い住まいに暮らす人の方が、入浴前後の脱衣所や浴室の寒さに辛さを感じている人が少ない傾向にあることがわかりました。

脱衣所・浴室の寒さに震えることがある

「脱衣所・浴室の寒さに震える」(当てはまる+やや当てはまる)比率については、温熱性能が高い住まいに暮らす人は32.3%、温熱性能が低い住まいに暮らす人は57.0%と、約25%の差があります。

脱衣所・浴室が寒く、お風呂に入るのが億劫だ

「脱衣所・浴室が寒く、お風呂に入るのが億劫だ」(当てはまる+やや当てはまる)比率についても、温熱性能が高い住まいに暮らす人は38.0%、温熱性能が低い住まいに暮らす人は20.5%と、約18%の差があります。

お風呂に入る前だけでなく、入った後でも寒さを感じるときもありませんか。頭や体を洗った後浴槽に入ったものの、浴室や脱衣所が寒くてなかなか出られずに、普段より入浴時間が長くなってしまうこともありますよね。

浴室が寒く、頭や身体を洗うのがつらい

「浴室が寒く、頭や身体を洗うのがつらい」「脱衣所が寒く、お風呂上りも身体が冷える」(当てはまる+やや当てはまる)比率についても、温熱性能が高い住まいに暮らす人の方がつらいと回答する比率が少なく、温熱性能が低い住まいに暮らす人の比率と、約10%の差があります。

お風呂上がりに冷える

温熱性能の高い住まいに暮らす人達は、入浴前からお風呂上がりまで、寒さが身体的・精神的な負担にあまりなっていないようですね。

寒さが精神的な負担にならないから、無理のない暮らしやすさを体感できる

今回は調査データから、温熱環境のよい住まいの2つの暮らしやすさについて探ってみました。

住まいの温熱性能が高いと、家事、入浴といった暮らしの行動が、我慢したり無理(ムリ)したりすることなく、負担に感じない傾向にあるということが見えてきました。

今まで「冬だから寒いのはしょうがない」であきらめていたことが、家の温熱性能を上げることで改善され、当たり前と思っていた冬の生活の不便さがなくなるかもしれませんね。

次回は、「温熱性能が高い住まいの生活価値」として、睡眠と朝起きたときの様子についてご紹介していきます。お楽しみに。

(※1)あたたかい暮らし研究会:旭化成建材株式会社 快適空間研究所、株式会社旭リサーチセンター ハビトゥス研究所、首都大学東京 建築学域 須永研究室、駒沢女子大学 住空間デザイン学類 橘田特任教授等によって構成。あたたかく生き生きと暮らすための居住空間とライフスタイルの研究(調査活動、啓発活動、情報発信活動)を実施。

(※2)「第4回目住まいの温熱環境の実態と満足度」調査(WEBアンケート調査と訪問調査)。冬季の温熱環境の実態と満足度、温熱環境と冬季の生活行動・暮らしの関係などを具体的に調査。2017年12月~2018年3月実施。対象は一戸建持家居住者(WEBアンケート調査:全国10地域25都道府県、回答者数1229名。/訪問調査:1都4県、回答者7名。)
詳細はこちら
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2018/co181016.html