ウールカーペットの優れた調質性とメンテナンス性。夏はさらっと快適、冬は足元あたたか。

現在、日本で販売されているカーペットは、基布に植毛したタフテッドと呼ばれるものがほとんどです。それに対してウィルトンカーペットは織物であり、中でもウール素材を使ったウールカーペットは天然素材ならではの心地いい肌触り、美しさ、耐久性を備えています。今回は、そのウールカーペットの魅力について堀田カーペットの堀田 将矢さんにお聞きしました。

床に近づく暮らしは 安心&広々

我が家はトイレと浴室以外のすべての床にウールカーペットを敷き込んであります。家を建てた当時、下の子は歩き始めたばかりでしたが、転んでも怪我をする心配がなく、多少目を離しても安心していられたのが非常に助かりました。それはお年寄りのいる家庭でもきっと同じことだと思います。

家族の団らんは座卓が中心です。床が柔らかくて感触がいいので、自然と腰を下ろしてしまいます。床に近づく暮らしは落ち着きますね。どこでも座れて寝転べますし、天井も 高く広く感じます。

家中にウールカーペットが敷き込まれた堀田さんの自邸
家中にウールカーペットが敷き込まれた堀田さんの自邸。「部屋の境がなく床が連続するので間取りの自由度も上がりますよ」と堀田さん。ソファは床に座って寄りかかれるものを選んだそう。

知られていない優れた性能とメンテナンス性

ウールカーペットは漆喰や珪藻土のように調湿性に優れているので、湿度の高い夏でもサラッと快適です。冬は結露も防いでくれますし、断熱性もあるので足元があたたかです。

そして、いちばんの特性は、汚れがつきにくく落ちやすい点にあります。羊毛にはもともと撥水性があるので、醤油やジュースといった冷たい水分は表面で弾かれてすぐに染み込むことはありません。

一方、温かい水分は馴染みやすいので、ホットコーヒーや紅茶をこぼした場合は一旦染み込みますが、熱いお湯を垂らしてタオルを押しつければ毛細管現象で汚れを吸い取ることができます。万一シミになっても、ブラシが回転するタイプの掃除機をこまめにかけることで、だんだんと汚れが目立たなくなります。それはウール特有の遊び毛と一緒に表面の汚れが落ちていくから。遊び毛が出るのも重要な機能の一つなのです。

埃やダニを気にされる方も多いようですが、空気中に埃が舞うフローリングに対して、カーペットは埃を吸着することで空気中のハウスダストの量を抑えてくれます。吸着した埃は掃除機で吸い取るだけ。織物であるウィルトンカーペットは通気性がいいので、奥の細かいゴミや埃も掃除機で取ることができます。

カーペットで住環境の質をアップする

今の住宅の床はほとんどがフローリングです。それでフローリングの上に部分的に敷くラグのニーズも高いのですが、下地材を入れて隅々まで敷き込むカーペットとは、クッション性や防音性、断熱性といった機能に大きな違いがあります。カーペットを敷き込むと、冬の足元の寒さが解消され、夏も冬も足触りよく、快適さが格段にアップします。なので、新築やリフォームの機会があれば、床材としてウールカーペットも選択肢のひとつに考えていただけるかと思います。選ぶ時のポイントは織りの密度感。表面の毛先が輪になっているループタイプと、切りそろえたカットタイプでも感触と空間での印象も違うので、実際に見て触れて確かめることが大切です。

DIY用の「ウールタイル」
並べるだけで簡単に敷き込むことができるDIY用の「ウールタイル」。下地に滑り止め機能を持つクッション材が付いていて、施工による敷き込みと同じような歩行感が得られる。

参考:敷き込み用「Woolflooring」、糸や毛先のタイプで異なる表情に

敷き込み用「Woolflooring」。太さや質感、形状の異なる糸を混ぜたり、カットタイプとルーブタイプを組み合わせることでさまざまな表情やテクスチャーが生まれ、踏み心地も違ってきます。敷き込んだ時の空間の印象は、カットタイプは重厚感ある雰囲気に、ループタイプはどちらかというとカジュアルなイメージになります。

スペイン産メリノ羊毛を無染色で、使用したナチュラルな色合い。
▲903-01、スペイン産メリノ羊毛を無染色で、使用したナチュラルな色合い。

英国ウールを100% 使用した抜群の踏み心地。
▲907-03、 英国ウールを100% 使用した抜群の踏み心地。

太い糸と細い糸を組み合わせた、思わず、触れたくなるもこもこ感。
▲901-01、太い糸と細い糸を組み合わせた、思わず、触れたくなるもこもこ感。

テクスチャー感豊かな無地。
▲908-02、テクスチャー感豊かな無地。

ニュアンスのある混色のループ。
▲902-03、ニュアンスのある混色のループ。

光沢感のあるエレガントなループ。
▲906-04、光沢感のあるエレガントなループ。

v
▲909-01、フェルト加工した糸を織り込んだ。

カットとループを市松で組み合わせたリズム感のある表情。
▲905-03、カットとループを市松で組み合わせたリズム感のある表情。

堀田カーペットの工場

堀田カーペットの工場。クオリティの高さを追求し、英国産ウールを中心に厳選した羊毛でオリジナルの糸を開発するところから自社で行っています。ウィルトン織機は産業革命の時代にイギリスで生まれた歴史的な織機。糸の状態を見ながら機械をコントロールするには職人の熟練の技が必要です。

ウィルトン織機

英国産ウール

堀田カーペット株式会社

日本で数少ないウィルトン織機を持つウールカーペットのメーカー。「カーペットを日本の文化にする!」をビジョンに、ホテルなどの特注品制作や、住空間にウールカーペットを広めることにも力を注いでいる。

大阪府和泉市観音寺町531
TEL:0725-43-6464
URL:https://hdc.co.jp/