家の空間を無駄なく使える!冬の毎日を暮らしやすくする、温熱性能が高い住まいの生活価値

冬になると、家の中なのに寒いから行きたくない・・・という場所はありませんか。暖房の効いたあたたかいリビングから洗面所やトイレに移動するのに、もう一枚服を着るなんていうこともあるかもしれません。冬だから仕方ない、当たり前と思っていたこんな行動は、実は住まいの温熱性能が高ければ不要な行動かもしれません。

快適空間研究所では、「あたたかい暮らし研究会」(*1)において、冬の生活行動や暮らし、住まいの温熱環境の実態と満足度について、アンケート調査と訪問調査(*2)を実施しました。その調査では、優れた温熱空間の価値として、「家事や行動、空間利用での5つの生活価値」がありそうだということ、優れた温熱空間では、生活者は「ムリ・ムダのない」合理的な暮らしをしていそうだ、ということがわかりました。

今回は、空間の使い方についての調査データをご紹介します。

住まいの温熱性能が高いほど、家全体を有効に使えている?!

冬、家の中で寒くて使いたくない部屋がある人は、全体の27.5%。また、それを場所別に見てみると、「洗面所」「廊下」「納戸」「トイレ」といった、普段暖房をしないことが多い場所が、寒くて使いたくない場所として挙がっているということが、以前の調査結果からわかっています。(2017年調査より)
半数近くが「普段使わない部屋あり」!? 調査データでわかった暑すぎる、寒すぎる部屋の存在

今回の調査においては、住まいの温熱性能別に、家の中で寒くて使いたくない部屋がある比率にどのような違いがあるのかを見てみました。

冬季、部屋の中に寒くて使いたくない部屋がある
     
「寒くて使えない、使いたくない部屋やスペースがある」比率は、温熱性能が低い住まいに暮らしている人が35.7%であるのに対して、温熱性能が高い住まいに暮らしている人は27.4%と、約8%の差があります。温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、寒さを気にせず、どの部屋・スペースも有効に使えている可能性がありそうですね。

温熱性能が高い住まいほど、室内ドアを開放して暮らしている!

寒いと思ったら、ドアが開いている!開けっ放しにしたお子さんを厳しく怒ってしまった経験はありませんか。冬は部屋のドアをきっちり閉めるという習慣も温熱性能の違いによって変わるかもしれません。

冬季でも部屋のドアを開けている

「居間・食堂のドア・戸を開けたまま、広い空間で生活をしている」かどうかを聞いたところ、温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、「当てはまる・やや当てはまる」と回答した比率が高くなりました。

つまり住まいの温熱性能が高い人ほど、室内ドアを開けて、広く開放的な空間にして暮らしているということがみえてきました。

また、実際に、ご自宅の温熱環境に満足されているお宅を調査してみたところ(*2)、階段や廊下を洗濯物干しや勉強場などにして有効活用したり、室内ドアをほとんど開けっ放しにしたりして、家の中を広く使いつつ家族の気配を感じながら生活をされている方が多くいらっしゃいました。

住まいの温熱性能を高めることにより、今までとは違った空間の使い方ができそうですね。

温熱性能が高い住まいの、冬の毎日を暮らしやすくする生活価値

これまで5回にわたって、冬の毎日を暮らしやすくする、温熱性能が高い住まいの生活価値について、お伝えしてきました。

  • 家事行動が億劫でない
  • 入浴時につらくない
  • 睡眠・起床時に不快でない
  • 室内での着衣・布団が少ない
  • 寒さを解消するための手間が少ない
  • 空間利用の無駄がない

以上のことをまとめると、優れた温熱空間では、生活者は「ムリ・ムダのない」合理的な暮らしをしているのではないか、ということがみえてきました。

次回は、住まいの温熱環境の満足度に影響を与えるのは何か、ということについて、調査データからご説明します。

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(*1)あたたかい暮らし研究会:旭化成建材株式会社 快適空間研究所、株式会社旭リサーチセンター ハビトゥス研究所、首都大学東京 建築学域 須永研究室、駒沢女子大学 住空間デザイン学類 橘田特任教授等によって構成。あたたかく生き生きと暮らすための居住空間とライフスタイルの研究(調査活動、啓発活動、情報発信活動)を実施。

(*2)「第4回目住まいの温熱環境の実態と満足度」調査(WEBアンケート調査と訪問調査)。冬季の温熱環境の実態と満足度、温熱環境と冬季の生活行動・暮らしの関係などを具体的に調査。2017年12月~2018年3月実施。対象は一戸建持家居住者(WEBアンケート調査:全国10地域25都道府県、回答者数1229名。/訪問調査:1都4県、回答者7名。)
詳細はこちら
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2018/co181016.html