住んでからの満足度に大きく影響!戸建住宅を建てるときは、温熱環境を意識しよう

マンションから戸建てに引っ越す方は特に注意

戸建住宅に住む人を対象にしたアンケート調査で、「引っ越し前の家がマンションか戸建住宅か」の違いによって、今の住まいの温熱環境(あたたかさ・涼しさ等)の満足度に差があるということがわかりました。(2018年3月 あたたかい暮らし研究会「住まいの温熱環境の実態と満足度調査結果」より)

元の住まいによる満足度の違い

現在の住まいの温熱環境に満足している人(たいへん満足+やや満足)は、引っ越し前の住まいが戸建住宅だった人が81.3%に対して、マンション・アパートだった人は52.1%と約30%も低くなっています。

では、実際にどんな時に家の中で寒いと感じているのでしょうか。部屋別・シーン別に寒さを感じている比率について比較してみました。

元の住まいによる寒さのシーンの違い

寒いと感じている比率についても、引っ越し前にマンション・アパートに住んでいた人の方が、戸建住宅に住んでいた人よりも高くなっています。特に、朝起きた時の居間・食堂では、16.3%もの差があることがわかりました。

マンション・アパートに住んでいた人の方が、寒さを感じているということは、マンションの方があたたかかったということなのでしょうか?その点について、今の住まいの温熱環境(あたたかさ、涼しさ等)の満足度を比較しながら、さらにひも解いてみましょう。

温熱環境の満足度は、戸建住宅よりもマンションの方が高い傾向に

戸建住宅に住んでいる人もマンションに住んでいる人も、約半数以上の人が今の住まいの温熱環境(あたたかさ、涼しさ等)に「満足していない」ことがわかっています。なかでも、戸建住宅に住んでいる人の方が、家の温熱環境に不満を感じている人が多いという結果になっています。(2016年あたたかい暮らし研究会「首都圏における『住まいの温熱環境の実態と満足度』調査」より)

マンション、戸建て住宅の温熱環境満足度
また、「トイレ・洗面所で寒いと感じるかどうか」という質問についても、マンション・戸建住宅に住んでいる人共に、約半数以上もの人が「寒い(非常に寒い+寒い+やや寒い)」と回答しており、特に、戸建住宅に住んでいる人の方が約20%も寒さを感じている人が多いという結果となりました。

マンション、戸建て住宅の部屋別の温熱環境
参照:首都圏における「住まいの温熱環境の実態と満足度」調査について

マンションの構造はあたたかさをキープしやすい

マンションも戸建住宅に住んでいる人も、住まいの温熱環境に対して満足していない人が多くなっていますが、マンションか戸建住宅かによって、その比率に差があるのはなぜでしょうか。その理由の一つがマンションの温熱環境の特性です。

マンションの中間階や中住戸は、外気と面しているのはバルコニー側、廊下側のみで、上下の階、両隣は他の家に囲まれています。冬は周りの家が暖房するので、自分の家も自然と暖かく、暖房効率も良くなる傾向にあります(最上階、角部屋は除く。また、マンション・アパートの性能によっても異なる)。

一方で戸建住宅は、外壁・屋根すべて外気に面しているので、一般的にマンションよりも外の暑さ寒さの影響を受けやすい環境と言えます。そのため、温熱環境(あたたかさ、涼しさ等)の満足度や寒さの感じ方に違いが出ているのではないかと考えられます。

見落としがちな温熱環境。引っ越してからがっかりしないような設計を

周囲を外気に囲まれている戸建住宅は、断熱性能を高くしなければ、暑い・寒いといった不満に悩まされることになってしまいます。マンションに住んできた人は、戸建住宅の温熱環境について知らなかったために、このような暑さ・寒さに対する不満や寒さの感じ方に違いが出ているのではないかと考えられます。

これから住まいを建てる方は、きちんと住まいの温熱性能のことを考えて、あたたかい住まいをつくることが、住んでからの満足度を高めるためにとても重要ですね。